氷菓 第5話 「歴史ある古典部の真実」 感想

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あなたの「叫び」、届きましたよ―

■氷菓 第5話 「歴史ある古典部の真実」

「氷菓」事件の真相

　さぁ、数少ない情報の中からえるの叔父・関谷や、
　古典部文集「氷菓」のおける過去に纏わる謎を推測してきた奉太郎ですが、
　奉太郎の姉・供恵からの新たな情報が奉太郎をさらに悩ますことに!!

　カンヤ祭と呼ぶことが禁句であり、関谷は優しい英雄だったことや、
　「犠牲」というフレーズをどう解釈するか。

　供恵の突拍子もない連絡はいつも奉太郎を動かしてくれますなぁ(>_<)

　そこで、奉太郎は自分が導き出した「答え」にさらに補足を加えようと、
　「氷菓 第二号」を執筆した張本人から事情を聴いた方が早いという事で、
　「氷菓 第二号」の執筆者「郡山 養子」を探してみると、
　神山高校の図書司書「糸魚川 養子」の旧姓が「郡山 養子」と発覚し、
　糸魚川教諭から関谷と「氷菓」の謎を説明してもらう事に♪

　省エネの奉太郎がものすごい行動力を見せるなんてね!!
　奉太郎のやる気に火をつける供恵の存在、魅力的な人物ですね(^O^)

　そして、奉太郎の推測がほとんど真実だったことが糸魚川教諭により立証され、
　奉太郎の推測に補足を加えると、

　「学校側の文化祭の日程の縮小に抗議した学生達が、
　抗議活動の中で行ったキャンプファイヤーからボヤ騒ぎを起こしてしまい、
　学生側の中心人物に祭り上げられた関谷の退学による事態の収縮。」

　という関谷が自ら望んで英雄になったわけではないという真実を奉太郎達は知り、
　「カンヤ祭」と呼ばれることが関谷の訓読みからきている事や、
　関谷の事を知る人物が「カンヤ祭」と呼ぶ事が出来ない理由については、
　上記の悲劇を理解してくれれば一目瞭然ですよね!!

　学生運動真っ盛りの時代の学生はエネルギッシュだったんだなぁ。
　現代の学生にはないであろう結束力、羨ましい限りです(+_+)

　さらに、「氷菓」と名づけられた古典部文集については、

　「氷菓」→「アイスクリーム」(氷菓の英訳)→「アイス クリーム」(Ice Creame)
　→「アイ スクリーム」(I Scream)

　といった言葉遊びを利用し、関谷が古典部に在籍していた事を事実や、
　自分だけが退学になってしまったという苦痛の「叫び」を後世に残そうとした
　彼なりの強い思いが「氷菓」という文集のタイトルに込められていたという真実は、
　えるが幼い時に関谷に言われた「強くなれ。」という忘れていた言葉を思い出させ、
　関谷が生きたまま殺されてしまったという悲痛さにえるが涙したことを思い出す結果に!!

　すっきり解決したようなモヤモヤが残るような・・・

　何とも居た堪れない真実をどのように捉え反映していくべきか。
　人間が強く生きるためには悩むことも大切なんだろうなぁ(T_T)

灰色からちょっとだけ薔薇色へ

　さて、省エネ主義者で灰色な高校生活を送ろうとしていた奉太郎ですが、
　古典部にかかわる事でちょっとだけ薔薇色の人生に変わってきましたね!!

　奉太郎を諭すかのように手紙から誘導していく供恵。
　「私、気になります。」と言っては奉太郎を自分の好奇心に巻き込んでいくえる。

　そして、文化祭の日程のために尽力した関谷。

　奉太郎にとって彼女達の存在が灰色の高校生活を見つめ直す活性剤となり、
　奉太郎のモットーである、

　「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」

　を、効率重視の考えから少しだけ遠回りをしてもいいという
　発想の転換までとはいかないけど、余力を楽しんでみるといった
　何気ない変化を生み出してくれたと思いますね♪

あとがき

　とりあえず、原作でいう「氷菓」パート終了でございます♪

　しかし、「氷菓」はまだまだこれからがお楽しみというわけで、
　短編集からの内容や「愚者のエンドロール」からの内容も期待大ですよ!!

　あぁ、楽しみが予想できる作品って嬉しいなぁ(>_<)

　次回、「大罪を犯す」 です!