＜物語＞シリーズ セカンドシーズン 第8話 「傾物語 第閑話 まよいキョンシー 其ノ貳」 感想

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善は急げ―

■＜物語＞シリーズ セカンドシーズン 第8話 「傾物語 第閑話 まよいキョンシー 其ノ貳」

運命は変わるものなのか、それとも、変えるものなのか・・・

　さぁ、夏休みの最終日よりも数日だけ過去に戻ってやり残した宿題を
　片付けたかったにもかかわらず、忍ちゃんのちょっとしたミスによって
　暦が7歳の頃の11年前の過去まで遡らされてしまったら、もはや宿題を
　片付けることなんて割とどうでもよくなってしまうのが当然であろう
　「＜物語＞シリーズ セカンドシーズン」の第8話ですよ♪

　さすがに11年前の過去にタイムスリップしてしまったら、誰だって
　当時を懐かしんで遊びに出かけたくなるのが筋ってものだけど、
　7歳の頃のショタ暦を見つけては興奮を抑えることの出来ない
　忍ちゃんには目を見張るものを感じさせられてしまいますよね!!

　どんな状況でも楽しい会話劇を忘れない暦達、肝が据わってるなぁ(笑)

　さて、暦達が生活する時間軸より11年前の5月13日の過去にやってきては、
　完全に当初の目的である夏休みの宿題を終わらせることが不意になって
　しまった暦達ですが、暦達が生活する時間軸ではすでに他界している
　真宵ちゃんが、ちょうど次の日の5月14日に亡くなることを暦が思い出した
　ために、自分達が11年前の5月13日にタイムスリップしてしまった理由を、
　夏休みの宿題を終わらせるためではなく、真宵ちゃんが交通事故で死なぬ
　よう助けるためだったと見出し、運命を変えることの難しさを忍ちゃんと
　しっかり議論して把握し、真宵ちゃんが死ぬという運命を変えられないかも
　知れないと分かっていても、せめて、真宵ちゃんが5月14日の母の日に、
　両親が離婚して以来の母親の再会が実現しないまま交通事故で亡くなり、
　母親に会えずに亡くなった真宵ちゃんの想いの強さが、目的地に辿り着けない
　怪異「迷い牛」として真宵ちゃんを現世に縛り付けているという一連の流れの
　中から、真宵ちゃんの怪異化だけでも阻止しようと、真宵ちゃんが5月14日の
　母の日に亡くならないよう暦達で真宵ちゃんをしっかりと見守り、助けようと、
　困難を極めるであろう運命の改変に真宵ちゃんの今後の幸せのための一縷の
　望みを託してみるという怪異問題だけではなく運命にまで立ち向かおうと
　している暦達の勇ましさは、どんな状況でも兎に角頼もしく見えてしまうから
　良い意味で困らされてしまいますよね!!

　考えようによっては、暦が自己満足のために真宵ちゃんを救おうと
　しているといった見え方も出来るけど、真宵ちゃんにとって一番の
　幸せは真宵ちゃんにしか知りえないことなんだよなぁ・・・

　でも、大切な人達を救いたいという暦の真っ直ぐな気持ちは評価したいよね(>_<)

　もちろん、真宵ちゃんの怪異化を未然に防ぐことにより、暦が真宵ちゃんと
　出会うという肝心のイベントが発生しないこととなり、真宵ちゃんが暦の
　ことを忘れ、二人の出会いが無いものになってしまうタイムパラドックスが
　発生してしまう恐れも暦はしっかりと理解しており、真宵ちゃんのために
　なるのならと今までの楽しい真宵ちゃんとの日々を無碍にしても構わないと
　潔い態度を示す暦の博愛主義っぷりも憎いところですよね♪

　そもそも怪異とは人間が認知しなければ存在しないもの。

　もしかしたら、暦が「まよいマイマイ」の時に真宵ちゃんを認知しなければ、
　真宵ちゃんは怪異として存在しなかったのかもしれないなんて複雑だなぁ・・・

　まぁ、暦との面白い会話劇や様々な場面で暦に子供らしからぬアドバイスを
　くれた真宵ちゃんの存在は、間違いなく、「＜物語＞シリーズ」において
　必要不可欠な存在であったと思いますけどね(>_<)

　しかし、暦を困らせることに定評のある真宵ちゃんの行動は、生前でも
　十分に暦を困らせることとなり、一般的に小学生が活動しそうな時間を
　逆算し、真宵ちゃんを真宵ちゃんの家から見守る作戦は、真宵ちゃんが
　早朝から家を飛び出していたことで不意になってしまったり、生前の
　真宵ちゃんが亡くなるきっかけとなる交通事故も暦が間一髪の所で救い、
　無事に真宵ちゃんの母親の家まで送った後に、再び忍ちゃんの力で11年後の
　現代へと帰路に就いたにもかかわらず、現代に帰ってみると世界が滅んで
　いたという衝撃の展開に、暦達が11年前の過去においてとんでもないことを
　仕出かしたのではと疑問視するのが当然の流れなのではないでしょうかね!!

　ふぅ、暦達が現代に帰ったら世界が滅んでいたなんて展開は驚くしか
　ないんだろうけど、真宵ちゃんが交通事故に巻き込まれる原因が、
　生前の真宵ちゃんに暦がセクハラをしたことで慌てて逃げ出したから
　なんて酷い話ですよね(笑)

　世界滅亡と真宵ちゃんの因果関係、気にならないわけがありませんよね(^O^)

あとがき

　大幅カットのギャグ展開の少なさにちょっぴり絶望した(>_<)

　うぅ、非常に期待度の高いギャグ展開のカットは尺の問題で
　仕方ないにしても、暦の真宵ちゃんの怪異化を防ぐに当たっての
　強い決意なんかも少々カットされているのは驚かされましたよ。

　当然、ストーリー的には齟齬が生じないから問題ないけど、
　しっかりと様々な場面をカットせずに見たいというのは、
　「＜物語＞シリーズ セカンドシーズン」への期待の現れ。

　期待していた幼少時の翼ちゃん、通称「ロリ羽川」に
　大興奮な暦の歓喜の暴走っぷりは最高の出来でした!!

　しかし、出来るなら三つ編みにメガネがトレードマークだった過去の
　翼ちゃんの姿を模した真面目な中学生Ver.の忍ちゃんの暦との
　イチャイチャな会話劇はカットせずに放送されて欲しかった(T_T)

　それにしても、次回からメインステージとなる世界が
　滅亡した現代が、「シャフト」の独特な造形美で
　どのように表現されるのか非常に待ち遠しいですよね♪

　過去の世界の北白蛇神社も禍々しい雰囲気だったけど、
　世界が崩壊した現代もきっと凄い描写になるんだろうなぁ・・・

　次回、「傾物語 第閑話 まよいキョンシー 其ノ參」 です!