境界の彼方 第3話 「ムーンライトパープル」 感想

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贖うべき罪は、重く、深い―

■境界の彼方 第3話 「ムーンライトパープル」

　メガネスト・秋人 VS シスコン・博臣の性癖合戦、不毛です(笑)

　ということで、お互いの“性癖”を恥ずかしげもなく語り合えるほど仲の良い秋人と博臣の、不毛で不潔な醜い争いに未来ちゃんに纏わるシリアス展開をちょっぴり和やかにしてくれた秋人達の変体コンビの活躍というのは、個人的に秋人がツッコミ役として活躍してくれる中で、一番好きな組み合わせとなっているのでニヤニヤが必至でしたよ(^O^)

　ホント、メガネっ子が大好きな秋人が美月ちゃんにメガネをかけさせて楽しんだ経験を博臣に自慢しては、美月ちゃんを愛する博臣に多大な動揺を招かせたり、珍しくメガネ姿で秋人達の前に現れた美月ちゃんに対して大興奮な秋人や、神聖な妹である美月ちゃんがメガネっ子になってしまったことに落胆する博臣の反応には笑わずに要られないですよね♪

　全く、己のフェチズムを恥ずかしげなく暴露しあえる秋人達は最高だぜ(>_<)

　さて、昼食をカップラーメンで乗り切る金欠で侘しい姿が萌える未来ちゃんや、秋人と博臣の変態コンビによる和やかなギャグ展開も見所だったとは思いますが、前回の終盤で未来ちゃんが秋人に語った“自分は人を殺したことがある”という未来ちゃんの過去について理解していくことが、今回のお話において最も注視しなくてはいけない点であり、血を能力として操ることが異端とされ、血を操る異界士の一族として最後の一人となってしまった子供の頃の未来ちゃんを引き取ってくれ、未来ちゃんを友達として優しく大切に接してくれた異界士である伊波家の娘「伊波 唯」ちゃんが、虚ろな影の強力な力の影響で憑依されてしまい、虚ろな影に憑依されてしまった唯ちゃんと居合わせてしまった未来ちゃんが変貌した唯ちゃんに恐怖感を覚えたことから、唯ちゃんを妖夢として殺してしまったという後悔が現在に至り、大切な人達を失う悲しみに捕らわれないためにも秋人達との馴れ合いを極力避けていたり、唯ちゃんを殺してしまった原因を作った虚ろな影に執念を抱いていたりと、未来ちゃんが“唯ちゃんを殺してしまった贖罪”のために今を生きているというのは重たい内容ですよね。

　もちろん、未来ちゃんが虚ろな影を倒したところで唯ちゃんは帰ってこず、未来ちゃんにとっては何も変わらないという秋人の未来ちゃんへの指摘は最もなことですが、感情というのは一度火が付いたら止めることが出来ないこともあり、未来ちゃんのように周りから毛嫌いされていた人間は周りの人達に対して信用せず、自身に何か大きな出来事が発生しない限りは自分の考えというのを改めようとはしないものですから、たぶん、未来ちゃんにとって大きなピンチが起こらない限りは、今までの考え方を変えるということは無いことでしょうね。

　また、未来ちゃんが虚ろな影と戦う前に現れた未来ちゃんを襲った唯ちゃんの妹らしき少女「伊波 桜」ちゃんも、未来ちゃんと同様に唯ちゃんの亡霊に捕らわれている不幸な少女であることから、唯ちゃんを殺した憎き未来ちゃんを殺すことで過去を払拭したいという思惑がきっとあることでしょうけど、血で血を洗うことを何度も繰り返していても、決して亡くなった人達に想いが届くことがないということに未来ちゃん達が気付き、二人が亡くなった唯ちゃんのためにもしっかりと生きていき、いつの日か和解という選択が出来ることを切に願いたいですね!!

　次回、「橙」 です!