境界の彼方 第5話 「萌黄の灯」 感想

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孤独を知り、己を知るべし―

■境界の彼方 第5話 「萌黄の灯」

　孤独を嘆き続けていては、決して前へは進めない!!

　というわけで、半妖夢の秋人が妖夢として目覚めたときの圧倒的な強さを目の当たりにしたことで、呪われた血族として他の異界士達から煙たがられり、妖夢を倒すことで生計を立てている一般の人達とは違う環境で生きていること、自身に秘められた特異な力に対する恐怖などから、誰かとの関係を持つことに恐れ、一人で生きていかなければと思い込むような“孤独感”を秋人も抱いていたのではと未来ちゃんが気づいたことにより、ちょっと訳ありの秋人が美月ちゃん達と仲良く交流しているように、普通の人ではない自身も他者との関係を築いてもいいのではと少しだけ思うようになったことから、少しずつ色々な人達と交流を深めていこうとしている未来ちゃんの一人の人間としての成長を伺える内容というのは物語の構成上必須になってきますよね。

　恐らく、呪われた血族だからといって自身を疎んじる未来ちゃんや、妖夢化すると凶暴になってしまい、誰かを傷つけてしまうことを恐れている秋人が抱く“孤独”というのは、異界士の名家として一般人とは違う世界に生き、安易に地元のお祭りに行けないほどの制約も多くあるであろう美月ちゃんや博臣も未来ちゃん達と同様に抱いているであろうことであり、大勢いる一般の人達とは自分は違う存在だと認識している未来ちゃん達にとって、各々が抱いているであろう悩みや苦しみをしっかりと受け入れなくてはいけないのは、他ならぬ“自分自身”でしかないことは避けては通れぬ道なんでしょうね。

　でも、必ずしも自分が孤独に徹しなければいけないかどうかの判断をするのも、やはり、“自分自身”で決めることであり、各々が普通とは違う自分についての悩みを抱きながら、一人で物事を受け入れては考えるのではなく、同じ悩みを持つ仲間達と悩みを共有し、もう一度、自分を見つめなおすということをやってみても、決してマイナスにはならないのではないでしょうかね!!

　当然、未来ちゃん達が抱く“自分が普通の人間とは違う”という悩みは、同じ悩みを持つもの同士で悩みを共有し、自分を見つめなおすことで、自分が信じる道へと正しく進めるかどうかは誰にも分からないことなんでしょうが、過去を反省し、前を向いて一歩ずつ着実に歩もうとしている未来ちゃんの姿に不快感を抱くという人達はいないことでしょう。とりあえず、未来ちゃんについては一段落かな(>_<)

　一人一人が集まれば群れとなって何かしらの関係が生まれる、世の常というものですね♪

　それにしても、ようやく“日常パート”が面白くなってきましたね!!

　今までの内容の中でも面白い日常パートは少なからずありましたが、孤独感を少しだけ解消された未来ちゃんが、今までよりも明るく秋人達と接しながら、未来ちゃんの定番のネタになり始めている“金欠ネタ”で楽しませてくれるというのは、「境界の彼方」にはなくてはならないものになってきてますよね(^O^)

　美月ちゃんが食べようとしているホットケーキを物欲しそうに眺めたり、未来ちゃん達の学校の教師を務める美人女性な異界士「二ノ宮 雫」さんにご馳走になった焼き肉でも、よだれを垂らして目の前のお肉に大興奮したりと、回を増す毎にコミカルになっていく未来ちゃんには本当に和まされていますよ♪

　まぁ、未来ちゃんがどんなに面白くても、個人的にお気に入りな子になり始めている愛ちゃんが可愛らしく登場すると、未来ちゃんの印象が薄れてしまう懸念も今後は発生するかもね・・・

　あぁ、猫又な愛ちゃんをモフモフしたいなぁ(>_<)

　次回、「ショッキングピンク」 です!