＜物語＞シリーズ セカンドシーズン 第18話 「鬼物語 第忍話 しのぶタイム 其ノ貳」 感想

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竜馬の躓き―

■＜物語＞シリーズ セカンドシーズン 第18話 「鬼物語 第忍話 しのぶタイム 其ノ貳」

　鬼の一人語りは、辛く、悲しい“バッドエンド”の物語・・・

　ということで、暦と真宵ちゃんを突然襲った得体の知れない“何か”「くらやみ」の情報を知っている忍ちゃんが、鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼「キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード」として猛威を振るっていた現在から400年前の過去に遡り、「くらやみ」と遭遇した時の“とある出来事”を、絵巻物のように再現される忍ちゃんの一人語りによって説明されていく演出というのは、原作をすでに読んでいる人達だけではなく、アニメで今回の内容を初めて知る方々にも斬新で驚きな演出となったのではないでしょうかね!!

　自分は原作を読んでいるから何となく覚悟はしていたんですが、やっぱり、忍ちゃんの坦々とした一人語りがメインで、カットしていい内容は大幅にカットしているのね、あぁ、面白い件もたくさんあるのに、ちょっぴり残念です(+_+)

　さて、今回の内容の主軸となる忍ちゃんが一人で語ってくれた400年前の「くらやみ」に纏わる“とある出来事”を要約していくと、

　『オーロラを見たくて南極へと遊びに出かけていた忍ちゃんが、人間に信仰・畏怖・噂されないと存在し続けることが出来ない怪異の性質上、人間のいない南極では自分の存在がなくなってしまうと危惧したことにより、行き先を考えずに大ジャンプをしたら日本へ訪れてしまい、たまたま湖に着地してしまったがために、湖の水が強力な衝撃により高く舞い上がった水が雨として干ばつした村々に水を供給してしまい、怪異ではなく“神”として崇められ、忍ちゃんが本物の神かどうかを調べに現れ、後に忍ちゃんの一人目の眷属となる代々妖怪退治を生業としてきた一族の末裔であり、現在は忍ちゃんがレプリカとして持つ怪異を殺す妖刀「心渡」のオリジナルを持った男、通称「初代怪異殺し」と知り合い、悠々自適な神を演じていた。

　しかし、忍ちゃんを崇めていた人々だけが突然「くらやみ」によって神隠しに合う事件が発生し、村々の人々を神隠しにあわせるだけではなく、忍ちゃんを飲み込むことで半身を失わせるほどの多大なダメージを与えたことにより、恐れを知らない忍ちゃんでさえ恐怖感を抱かされ、大急ぎで日本から南極へと逃げ事なきを得るが、命の危機にあったことや南極で一人ぼっちでいる孤独感から、生物としての生存本能が働いた忍ちゃんは、「くらやみ」に忍ちゃんと共に飲み込まれ、手首だけ「くらやみ」に飲み込まれなかった初代怪異殺しを、手首に残された血液だけで生き返らせたのも束の間、忍ちゃんを“神”ではなく“怪異”だと知った初代怪異殺しは、「くらやみ」が現れ自身や人々を襲った原因は“怪異”である忍ちゃんにあると全ての責任を擦り付け、最終的には怪異に生かされていた自分自身に自暴自棄となり、吸血鬼の天敵・太陽の光を浴びて無理心中を図っては消滅し、忍ちゃんに嫌な記憶を植えつけた。』

　というように、要約してもとんでもない文章量になってしまうのは、それだけ原作のページ数も膨大にあるということなんですが、上記の長文について最も大切なことは、結局、忍ちゃんは「くらやみ」に襲われた経験があるだけで、「くらやみ」の存在理由については“全く分かっていない”というのが今回のオチなわけですよね(笑)

　当然、「くらやみ」が未だに何者かどうかは分からない現状ではありますが、忍ちゃんがキスショットの頃のように霊的な負のエネルギーを引き寄せてしまう“怪異を集める”能力とは関係なしに400年前の忍ちゃんの元や、現在の暦達の前に「くらやみ」が現れていることから、とりあえず、「くらやみ」は“怪異ではない何か”ということになるのでしょうね。

　まぁ、忍ちゃんの一人語りだけで「くらやみ」の正体が分かってしまったら後が続きませんし、劇場版「傷物語」よりも先に、珍しい“キスショット”時の忍ちゃんが多く見られただけでも、今回のお話も割と満足はしてますが、強いて言えば、“動く”キスショットが見たかったなぁ(>_<)

　次回、「鬼物語 第忍話 しのぶタイム 其ノ參」 です!