ニセコイ 第6話 「カシカリ」 感想

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牛の歩みも千里―

■ニセコイ 第6話 「カシカリ」

　ゆっくりだけど、着実に様々な“フラグ”が立ってきたのかな。

　ということで、楽と千棘ちゃんが深刻な事情があるために偽りの恋人関係を演じなくてはいけない事情を、仲良くなった千棘ちゃんから知ったことで、小咲ちゃんが好意を寄せている楽と恋人関係になれるかもしれないチャンスが巡ってきたり、千棘ちゃんにも楽のような幼い頃に一人の少年と何らかの約束を交わしていたこと、そして、楽と千棘ちゃんの恋仲を疑うクロードが、勝手に楽を敵対しては部下である刺客を手配したりと、本作の物語が後半を迎えるに当たっての様々な“伏線”を用意してきたことにより、少しずつ現状の各キャラクター達の交友関係のチャート図に変化が見られるであろう流れとなってきましたね。

　とりあえず、今回一番進展したことは、小咲ちゃんが“楽と千棘ちゃんが恋仲ではない”ことを知ったことでしょうかね。楽と小咲ちゃんが高校生になっても未だに忘れずに子供の頃の少女・少年との約束が、一体誰と交わしたのかという『過去』の恋が、楽達の『現在』の恋にどの位の重要性を秘めているのかはまだ未知数ではありますが、楽と小咲ちゃんが目の前の『現在』の恋を重要視していかなければ、今後のニヤニヤが期待されるであろう楽と千棘ちゃんと小咲ちゃんの三角関係への発展には辿り着かないだろうし、本当は仲の悪い楽と千棘ちゃんのケンカや、楽への悪口が目立つ千棘ちゃんに対し、小咲ちゃん達が二人の関係のことを数話にわたりスルーし過ぎたことも、そろそろ次の一手を何か打っておかないと、一つの物語としては話数は進んでいれど物語が進まないという後味の悪さだけが残ってしまいますからね。

　まぁ、本作の物語の中枢となるような内容に目をつぶり、前々回の楽達の勉強会回や、前回のような水着回といったラブコメならではの定番の一つ一つのイベント楽しむような感覚で本作を楽しむという手もありますが、本作がラブコメの王道をひた走っているのなら、やはり、ラブコメの王道に相応しい“感動”というのも味わいたい方々もきっといることでしょう!!

　もちろん、ラブコメの王道が見せるような感動を、原作が終わってもいないのにアニメの最終話で見られるとは思ってないですけどね。たぶん、アニメの最後は楽達の三角関係や過去の約束もお茶を濁す形になるのでしょうけど、これもまたラブコメの定番なんですよ、きっとね(笑)

　また、小咲ちゃんが楽と千棘ちゃんが恋仲ではないことを知り、楽に対する恋心をより強くしていくためには欠かせない存在となってくるのが千棘ちゃんとなってくるんですよね。前回のお話においてプールで溺れた所を助けてくれた楽の普段とは違う優しい姿に少しだけ好感を持てたり、楽が再び落とした鍵穴のあるペンダントを、千棘ちゃんが再び楽のためにすぐに渡してあげたりと、楽のことを嫌いながらも、知らない間に楽の魅力に引き寄せられている千棘ちゃんの楽への想いが強くなっていくにつれ、楽との距離を近づけたくなるであろう千棘ちゃんの乙女心に、小咲ちゃんがどのような感情を芽生えていくのかを考えるとニヤニヤが止まりませんが、千棘ちゃんにも子供の頃に約束を交わした少年がいるというのは出来すぎた設定ですよね♪

　否が応でも『現在』と『過去』の恋を結び付けようとしているように感じられる「ニセコイ」、原作の最新の展開はどうなっているんでしょうね・・・

　それにしても、小咲ちゃんは本当に可哀想な子だなぁ(笑)

　せっかく楽と千棘ちゃんが恋仲ではないことを知っては、るりちゃんの助力によって勇気を絞って楽に告白できる絶好のチャンスを得たというのに、緊張してしどろもどろになるのは分かるにしても、タイミング悪く野球のボールが教室の窓に直撃するというハプニングは、ラブコメにおける告白シーンの典型的な“オチ”じゃないですか!!

　あぁ、小咲ちゃんは肝心な時になると貧乏くじを引く幸薄な美少女として人気を集めていくのかもね(>_<)