ニセコイ 第10話 「クジビキ」 感想

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あちらを立てればこちらが立たず―

■ニセコイ 第10話 「クジビキ」

　いやはや、三角関係って本当に奥深いものですね!!

　そんなわけで、楽達における林間学校の内容は後半戦へと向かい、くじ引きによってペアが決まる肝試し大会にて、楽が小咲ちゃんとのペアを奇跡的にくじ引きで引き当てながらも、暗所恐怖症なのにお化け役の代役を引き受けては森の中で迷子になってしまった千棘ちゃんを助けに行ってしまったことで、楽に助けられた千棘ちゃんは楽への印象をさらに良くし、好意を寄せる楽と二人きりになれるチャンスが不意になってしまった小咲ちゃんはちょっぴりがっかりしてしまうような“千棘ちゃんを立てれば小咲ちゃんが立たず、小咲ちゃんを立てれば千棘ちゃんが立たない”状況が今後も展開されていくであろうと思うと、千棘ちゃんと小咲ちゃんの両方が好きだという方々には大変辛い展開が続いていくことになるのでしょうね!!

　もちろん、王道のラブコメと期待されている本作においては、最終的に楽は誰か一人の女性とハッピーエンドを迎えるというのが定番かつ王道のラブコメ作品の最後になるのでしょうが、女性陣は容姿が整っており、性格も一癖ありながらも決して憎めない良い子が揃っているために、楽に恋する千棘ちゃん達をみんな応援してあげたくなるような想いを抱いてしまうと、毎話何かしら楽への好感度が変動する各々に様々な感情を抱きすぎてしまい疲れてしまうかもしれませんね(>_<)

　とりあえず、自分は小咲ちゃんよりも千棘ちゃんの方を応援している身なので、楽が森の中で一人で身を震わせている千棘ちゃんを助けに向かい、何かと幼少時代の自分を助けてくれた10年前の約束を交わした少年と楽を重ね合わせるようになり、お互いのことを名前で呼び合うように決めるほど楽を見直してきた千棘ちゃんが、これからもっと楽にツンツンな態度を見せながらもデレていく姿を楽しめれば幸いなのですが、素直に良い子だというのが伺える楽の優しさによって小咲ちゃんの心が傷つくことに関しては、千棘ちゃん派の自分でも同情したくなるという気持ちは当然ありますよ。

　特に、今回のように途中までは楽と良い雰囲気を作りながらも、次第に雲行きが怪しくなっていく展開は堪えますよね。手を繋いで楽とドキドキな肝試しをするのかと思いきや失敗に終わり、誰かのピンチを黙って見過ごせない楽の優しさや正義感の強さに惹かれるものがあり、楽と千棘ちゃんが恋人の演技をしていることを分かっていながらも、肝心の楽の優しさが千棘ちゃんだけに多く注がれ、なかなか自分に向けられてこないというのは、小咲ちゃんにとっては複雑な心境だろうし、千棘ちゃんとは対の存在で幸の薄そうなイメージのある小咲ちゃんとしては、小咲ちゃんの心が傷つけば傷つくほど注目を浴びていくような感じもありますからね。ふぅ、小咲ちゃんはるりちゃんのアドバイス通りにもっと楽に自分をアピールしないと滑り台行き直行かも・・・

　それにしても、楽が小咲ちゃんと肝試しのペアになった時の演出や、千棘ちゃんと小咲ちゃんの面白い顔が今回も多く見られたのは非常に楽しめたなぁ♪

　楽が小咲ちゃんと肝試しのペアになった瞬間の仰々しさの馬鹿馬鹿しさも嫌いじゃないですし、女子同士で肝試しになった誠士郎ちゃんとるりちゃんや、下心全開の集とのペアに困惑の千棘ちゃんのテンションの下がり具合、そして、肝試しのお化け役の代役として森の中で一人きりにされた暗所恐怖症の千棘ちゃんの挙動不審な姿は爆笑が必至です!!

　ホント、女子と一緒に部屋で寝泊りしたり、肝試しも男女ペアなら手を繋がないといけないルールが恒例となっている楽達が通う高校「凡矢理高校」はいい意味でけしからん高校ですね(笑)