ニセコイ 第18話 「ウミベデ」 感想

ニセコイ 3(完全生産限定版) [Blu-ray] (2014/05/28) 内山昂輝、東山奈央 他 商品詳細を見る

偽りの恋から本物の恋へ―

■ニセコイ 第18話 「ウミベデ」

　女性陣の水着姿にはニヤニヤだけど・・・

　そんなわけで、水着回だった第5話に引き続き、今回の内容でも楽達が海水浴をみんなで楽しむという水着回となり、千棘ちゃんや小咲ちゃんだけではなく、ナイスバディな誠士郎ちゃんや万里花ちゃんも水着姿を披露するという眼福としか言いようのないニヤニヤしっぱなしの内容になるかと思いきや、楽のことが好きだということに半信半疑ながらも気づき始めてきた千棘ちゃんが、「もし、楽と自分が偽者の恋人ではなく、“本当の恋人”だったら上手く付き合っていけるのか?」という楽への問いに対し、「千棘ちゃんとは上手く付き合えない。」と答えてしまった楽の返答に心を傷つけられてしまい、楽とは今までにない険悪な雰囲気になってしまうという“千棘ちゃんの揺れる楽への乙女心”が何とも心を揺さぶられる今までにない刺激的な内容だったのではないでしょうかね!!

　当然、これだけ千棘ちゃんの楽への半信半疑な恋心に主軸を置いてきた内容が、今回を含めた残り3話で展開されてきたということは、千棘ちゃんが楽のことが好きだということに気づいて本作が終了するという“千棘ちゃんEND”を期待せざるを得なく、終盤への感動へと導くためには、シリアス展開は避けて通れないというのは分かっていますが、やっぱり、ラブコメにおいてのシリアス展開は複雑な気持ちにさせられてしまうというのは仕方のないことなんでしょうね。

　ただ、千棘ちゃんの楽への好意を意識したような本気の問いに対し、千棘ちゃんのことを何気に意識し始めていた楽が、千棘ちゃんとの甘酸っぱい場の雰囲気を変えるようなはぐらかした返答によって生まれた二人の関係の亀裂は、楽だけが一概に悪かったとは決して言えないということは、しっかりと理解しないとダメですよね。

　何故ならば、今までの楽達はお互いの良さを認め合いながらも罵倒し合ってきた良き友達であり、千棘ちゃんが楽のことを異性として意識し始め、接してきたとしても、楽にとっての千棘ちゃんは“異性”として千棘ちゃんではなく、“友達”としての千棘ちゃんという認識がまだ強いわけですから、千棘ちゃんが楽のことを異性として意識し始めたからといって、楽も同じように千棘ちゃんのことを異性として意識し始め、千棘ちゃんに好意を向けるほど恋は単純なものではないわけですからね。

　まぁ、仮に楽が千棘ちゃんの気持ちを汲み、千棘ちゃんが求めるような返答を出来るほどの紳士であったならば、本作はあっという間に両想いな楽と小咲ちゃんが結ばれて終わりを迎えていたのでしょうけど、小咲ちゃんが楽との二人きりの場の雰囲気に流されてしまい、「キスしてもいい?」と口に出してしまった肝心なところで寝てしまっていた楽では、千棘ちゃん達の乙女心を理解出来る紳士に到れるとは到底思えませんけどね(笑)

　それにしても、今回は彩色のない作画だけの演出が多々ありましたが、これは本作の放送が終了された直後に放送されている「メカクシティアクターズ」や、「花物語」の製作でシャフトが多忙だということを暗示しているのかなぁ・・・