魔法科高校の劣等生 第17話 「九校戦編Ⅹ」 感想

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テメーは俺を怒らせた―

■魔法科高校の劣等生 第17話 「九校戦編Ⅹ」

　あぁ、ノー・ヘッド・ドラゴン日本支部は終わったな・・・

　そんなわけで、前回だけかなり活躍してくれたクリムゾン・プリンスこと一条は完全に蚊帳の外に置かれ、九校戦を競技内容を賭けの対象としている犯罪組織「ノー・ヘッド・ドラゴン」にかなりきつい灸を据えることが、長く続いた「九校戦」編を締めるに当たっての最後の見せ場となってくるのでしょうが、前回の達也の活躍が盛り上がり過ぎたせいか、ノー・ヘッド・ドラゴン絡みの内容というのはどうも盛り上がりに欠けていると思わされるのですよね。

　というのも、ノー・ヘッド・ドラゴンが自分達の私利私欲のために行動し、挙句の果てには九校戦を利用した闇賭博を達也達に発かれそうになったことで、九校戦で問題を起こし、九校戦を中止させてしまおうと画策するというあまりにも分かりやすい小物感溢れるキャラクターの登場というのは、達也の強さや凄さを引き立てるには打って付けの存在ではありますが、小物感溢れるキャラクターの登場というのは、達也がノー・ヘッド・ドラゴンを壊滅させるという安易に予測出来てしまう結末が訪れるわけですから、達也が見せ付けてくれる凄さ以外に何らかの面白くなる要素がなければ、「九校戦」編をしっかりと見終えたという印象はかなり変わってくるのかもしれませんね。

　もちろん、深雪ちゃんのことを心から大切にしている想っている達也が、様々な競技で目立つ深雪ちゃんの活躍を誰にも邪魔されたくないという深雪ちゃん想いな姿というのは、いつも通りの美しい兄妹の絆だと思いますが、何があろうと深雪ちゃん“だけ”は守り抜くことを宣言する達也のアバンの台詞は、「大切な仲間であるであろうレオンやエリカちゃん達はどうなってもいいの?」という達也の薄情な一面を見せられた気がしてちょっとビックリさせられましたけどね!!

　ホント、深雪ちゃんのためならノー・ヘッド・ドラゴンと共謀している九校戦の運営スタッフにまで牙を剥いてしまう達也、恐ろしい子(>_<)

　それにしても、九校戦は今回を機に止めたほうがいいのではないでしょうかね(笑)

　ノー・ヘッド・ドラゴンのような犯罪組織の資金を稼ぐための闇賭博の温床となっているし、深雪ちゃんの飛行魔法の使用は不正なのではないかという苦情を解決するために、他校にも飛行魔法の技術を教えることで問題を解決するという姿勢では、己の魔法の技術を磨き、競いあう九校戦の目的が蔑ろにされている気がしますからね。

　まぁ、肝心のストーリーは九校戦の競技内容よりも、ノー・ヘッド・ドラゴンの壊滅に向かうためのストーリーに動き出しているために、これ以上九校戦の競技内容にツッコミを入れてもどうしようもないのでしょうけど・・・

　次回、「九校戦ⅩⅠ」 です!