アルドノア・ゼロ／ALDNOAH.ZERO 第9話 「追憶装置 -Darkness Visible-」 感想

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心を縛る鎖は硬く、重く―

■アルドノア・ゼロ／ALDNOAH.ZERO 第9話 「追憶装置 -Darkness Visible-」

　とりあえず、アセイラムちゃんは生きてる・・・よね・・・

　そんなわけで、前回の内容と同様に今回もビックリさせられる展開が二重、三重に織り込まれ、アセイラムちゃんの暗殺を企てていたことをあっさりとスレインに打ち明けたザーツバルム卿や、15年前の種子島に現れたヴァース帝国との一戦を経験した鞠戸大尉のぼかされ続けていた種子島での真実、そして、物心が付いたころから信じていたであろうヴァース帝国に父親を殺された経緯から、ヴァース帝国の仲間に裏切られていてもなお自国の仲間を信じ、地球との和平を願うアセイラムちゃんの仇敵であるヴァース帝国の仲間達を想う真っ直ぐな気持ちが憎くて仕方がなくなったライエちゃんが、エデルリッゾちゃんがいないところでアセイラムちゃんの首をきつく絞めてしまうという興奮が必至な展開の数々は、どう考えても今後における展開に暗雲が立ち込めてきたとしか考えることが出来ませんよね!!

　もちろん、一番初めに話題にしておきたいのはアセイラムちゃんの首をきつく絞めてしまったライエちゃんのことであり、子供の頃から父親に信じさせられる付けていたであろうヴァース帝国に裏切られたという苦しみや、信じていたヴァース帝国に父親を殺されてしまったライエちゃんの悲しみは、仇敵の統率者であり、地球・火星間での戦争を引き起こした原因の一つを担っているアセイラムちゃんに憎悪をたぎらせるというのが、ライエちゃんの今後の成長を促すトリガーになっていくのだろうけど、自身の保身のためにアセイラムちゃんの暗殺に加担していたことを地球側にもヴァース帝国側にも知られてはいけない複雑な事情を持っているライエちゃんが、アセイラムちゃんの首を絞めてしまう衝動的行為で窮地に立たされるのは間違いないのでしょうね。

　どんなにヴァース帝国が憎かろうと、戦争を止めるきっかけにならなくてはいけないアセイラムちゃんに手をかけてしまうのはライエちゃんの立場を苦しめるだけだろうし、元々はアセイラムちゃんの暗殺に加担してしまったこと自体がライエちゃんにとって最大の過ちであるわけですから、地球と火星の和平のために尽力を注ごうとしていた罪のないアセイラムちゃんの身が、安全であるはずの信頼を置ける伊奈帆の近くで危険にさらされてしまったというのは本当に悲しいことですよね。

　ホント、アセイラムちゃんのシャワーシーンで喜んでいた矢先のシリアス展開はキツイ(+_+)

　また、アセイラムちゃんの暗殺を企てていたことをあっさりとスレインに打ち明けたザーツバルム卿が、15年前の種子島での戦闘の余波で婚約者を亡くしてしまった原因が、地球を憎むという統一した意思で国民を統治するために、地球に攻撃を仕掛けざるを得なかったヴァース帝国王族の絶対王政の仕組みに問題があるという考えを示し、婚約者を地球人に殺された復讐や絶対王政を仕切るヴァース帝国の王族の考え方とは違うヴァース帝国の繁栄を考え、地球側にもヴァース帝国側にも複雑な思い入れがザーツバルム卿にあったというのも、最後まで本作のラスボス候補として匂わせていくであろうと思っていた当初の予想が裏切られる形でビックリさせられましたよ♪

　もしかしたら、地球側にもヴァース帝国側にも特別な思い入れがあるライエちゃんとザーツバルム卿って、伊奈帆やスレイン、アセイラムちゃん以上にキーパーソンになっているのかも!!

　それにしても、ライエちゃんやザーツバルム卿が予想外の行動を取ってくれると、せっかくの鞠戸大尉の15年前の種子島での真実の驚き方が弱くなっちゃうよなぁ、残念・・・