Free! -Eternal Summer- 第10話 「涙のシックスビート!」 感想

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最高の仲間達と、最高の泳ぎを―

■Free! -Eternal Summer- 第10話 「涙のシックスビート!」

　あぁ、凛のような泣き虫じゃなくても泣ける素敵なお話だなぁ♪

　そんなわけで、今回の内容は前回の内容の争点となった遙の“自分や仲間のためだけに泳ぐ”という強い意思表示に纏わるシリアス展開が継続し、遙が抱いた想いの真価が問われる内容になると個人的には思っていたのですが、蓋を開けてみれば、遙に纏わるシリアス展開は影を潜め、宗介が肩のケガを押し、二度と水泳が泳げなく体になってしまっても、凛や愛一郎、百太郎とメドレーリレーを泳ぎきり、大切な仲間達と泳ぐことの大切さを知ろうとするという鮫柄学園の“最高のチーム”によるメドレーリレーは、ほぼ互角の泳ぎながらも僅かに先にゴールしては全国大会への切符を手にした遙達の泳ぎよりも、間違いなく強く印象に残るであろう素晴らしい泳ぎだったのではないでしょうかね!!

　もちろん、自分のためだけではなく、仲間のために泳ぐことの大切さは、今までに遙達から数多く見せてくれたこともあり、遙達の友情に感動を覚えるということは少なくなってきましたが、やはり、本作の第2期が始まってから以来、泳ぎだけではなく、仲間達との絆の結びつきに対しても最高のチームを鮫柄学園で作ろうと頑張っていた凛の強い想いが実を結んだことは、今後の行方が分からない遙や、肩のケガを押してでも仲間の大切さを知ろうとした宗介と同様に“本作の主人公”としてしっかりと役目を果たしていましたし、個人戦に無気力な遙に詰め寄ったり、二度と泳げなくなるかもしれないにもかかわらず、肩のケガを押してメドレーリレーに出場しようとする宗介のことを本気で心配するといった何事も常に全力で向き合おうとする凛の姿勢というのは、第2期では将来について悩む姿が度々見られる遙や、凛に肩のケガのことを今まで打ち明けられずにいた宗介よりも余程主人公らしい活躍をしていたと思いますよ。

　そして、本当は主人公としてかっこよく、男らしい姿が多く見られることが望ましい凛だけど、男なのに泣き顔が妙に可愛い“ヒロイン”としての存在感もさすがでしたよね。円らな瞳でウルウルしっ放しな凛は、正直、自分のような男でもドキッとさせられた方々もきっといたことでしょう。

　ホント、第1期からの成長をしっかりと見せ付けてくれた凛は本当に良い男になったなぁ!!

　それにしても、遙がメドレーリレーになると“自分や仲間のためだけに泳ぐ”という意思を有言実行させ、本来の泳ぎを取り戻してメドレーリレーをトップで勝ち抜いてしまうというのはちょっぴり以外な展開でしたね。

　まぁ、凛と宗介の逢い引き(笑)をこっそり見てしまい、宗介が仲間のために泳ぐことの大切さを知ろうとする本気の想いに心を打たれ、全力で宗介の想いに応えてあげようと真琴達を鼓舞させては、凛達と同様に素晴らしい泳ぎを見せてくれた遙の“自分や仲間のためだけに泳ぐ”という意思が本物だったことが証明されたのは良かったけど、普段から割と落ち着いている遙が興奮してしまうくらい“自分や仲間のためだけに泳ぐ”ということに熱くなった遙に纏わる一部のシリアス展開が今回の一件で収束してしまったと思うと、遙の発言に眉をしかめた真琴の一瞬の表情の理由が何だったのか分からなくなりますからね。

　でも、次回予告はいよいよ真琴が何かを遙に告げようとしていたから、遙に纏わるシリアス展開はちゃんと生かされていると思いますけどね・・・

　次回、「運命のネバーターン!」 です!