ソードアート・オンラインⅡ 第19話 「絶剣」 感想

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理想と現実―

■ソードアート・オンラインⅡ 第19話 「絶剣」

　親の心子知らず、子の心親知らず、か・・・

　そんなわけで、人生ににおいて大切な2年という長い時間をSAOによって奪われ、自分の子供を周りから評価される優秀な人間にしなくてはいけないという思いの強さから、失われた2年間の無為な時間を早く取り戻すかのようにアスナちゃん厳しく当たるアスナちゃんの母親「結城 京子」さんとの軋轢が現実世界のアスナちゃんを苦しめるというアスナちゃんの弱さが明らかとなったことは、自身の母親との軋轢を克服するための心の強さを、アスナちゃんがどのように磨いていくのかという本作においての主人公であるアスナちゃんの活躍を楽しんでいく上での大切なことの一つとなってくるのでしょうね。

　当然、アスナちゃんを立派な大人にさせてあげたいという京子さんの親心は分からないでもないし、親によって決められた人生の長いレールを黙って走り続けるのではなく、これからはキリトや仲間達と仲良く、楽しく過ごしてみたいという自分が望む未来に向かって自分の意思で歩んでいきたいというアスナちゃんの気持ちも分かりますが、どちらの言い分も正しいが故に膠着してしまうということは仕方のないことであり、お互いに自分の気持ちを押し付けあうのではなく、お互いの気持ちを受け入れる余裕がないというのが現在の結城家の状況なのでしょう。

　ホント、アスナちゃんに厳しく当たる京子さんの声を当てていたのが「林原 めぐみ」さんというキャスティングには本当に驚かされましたね。京子さんの厳格な性格と相まって恐さ数割増ですね(笑)

　まぁ、アスナちゃんや京子さんがお互いの気持ちを理解し、深め合うためには、もっと時間や心構えといったものが必要となってくるのでしょうが、アスナちゃんが京子さんに真正面から自分の気持ちをぶつけていくための心の強さを養っていくためには欠かせないキーパーソンとしての活躍を担っているというのが、いつもかっこよく強いところを見せ付けてくれるキリトでも敵わなかったALOに突如現れた剣士・絶剣「ユウキ」ちゃんの存在ということになるのですよね!!

　ただ、ユウキちゃんの方もアスナちゃんと同様に色々と問題がありそうな子であり、キリトがユウキちゃんと戦ったことで分かりかけたユウキちゃんが“現実世界の住人ではなく、仮想世界の住人となっている”という普通のALOプレイヤーとは何かが違うという違和感や、ユウキちゃんが何らかの目的のために自身と本気で戦い会える相手を探していたという点でも、キリトではなくアスナちゃんに目的を見出したことも、きっとアスナちゃんの問題と繋がっていく大切な要素となっているのではないでしょうかね。

　そして、バーサク・ヒーラーと絶剣という異名を持つアスナちゃんとユウキちゃんの一戦は、久しぶりに興奮させられる戦闘シーンでしたね。やっぱり、本作と言えば“剣”での戦いが一番です♪

　それにしても、今まで主人公として様々なエピソードで主役を張ってきたキリトの気配がOPから完全に消える・・・だと・・・

　次回、「スリーピング・ナイツ」 です!